お墓を管理するのが難しいとき、お墓の後継者がいないときには、既存のお墓を整理して永代供養のお墓を契約するのがおすすめです。永代供養のサービスを利用することで、お墓の管理・供養についての悩みが軽減されます。
今回は、永代供養のお墓を契約した際の法要・法事について、その種類や実施する手順、必要な費用などを説明します。永代供養のお墓を検討中の方、法要・法事を行なうべきか迷っている方はぜひ参考にしてください。
永代供養のお墓を契約した場合、その後の供養や管理については、お墓の管理者である霊園・寺院が行ないます。基本的にはご遺族が定期的にお墓参りをしたり、法要・法事を自分たちで手配したりする必要はありません。
ただし法要・法事は、亡くなった方への追善供養になります。遺族が追善供養という善行を行なうことで亡くなった方に対して功徳を分け与えることができるため、法要・法事を行なう意味はあります。
法要・法事は、遺族にかかわる方々が顔を合わせる良い機会でもあります。故人を偲びつつ遺族間で親交を深めることで、自分たちの生き方、在り方について深く見つめ直すきっかけになる場合もあるでしょう。
永代供養の代表的な法要として、以下のものがあります。
ここでは、それぞれどのような法要であるのか、実施する時期について説明します。
四十九日法要とは、命日から49日目に行なう法要のことです。仏教では49日目が「忌明け」とされ、この日に故人の魂が極楽浄土に行けるかどうかが決まります。
四十九日法要は、数多くある忌日法要のうちの一つです。
現代では四十九日法要で盛大な法要を行ない、七日ごとの法要は省略されることが多いでしょう。四十九日法要のタイミングで、納骨法要を同時に実施するケースもよくあります。
一周忌、三回忌、七回忌など、節目のタイミングで年忌法要(回忌法要)が行なわれます。
宗旨・宗派にもよりますが、三十三回忌、または五十回忌まで行なう場合が多いでしょう。
毎月の命日に行なう法要のことです。亡くなった月を除くため、月命日の法要は1年のうち11回行なわれます。
お彼岸の法要とは、年2回、春分の日、秋分の日の前後3日間(計7日間)に実施される法要のことです。お彼岸はそれぞれ、春彼岸・秋彼岸と呼ばれます。
亡くなってから初めて迎えるお盆のことを「初盆」といいます。8月13日~16日がお盆期間ですが、7月13~16日の場合もあります。地域によって異なるため、初盆の法要を行なう際には確認が必要です。
ここでは、永代供養の法要を自分たちで手配する際の流れについて説明します。
まずは家族や親族に相談して、法要を行なう詳細な日時を決めましょう。法要は四十九日や節目の年忌などに合わせて行ないますが、早めに具体的な日時を知らせていないと、家族や親族の都合がつかないかもしれません。数ヵ月前には法要を行なう旨と日時について、参列予定の方に伝えておきましょう。
永代供養をお願いしている霊園・寺院に、法要について相談します。霊園など僧侶が在籍していない場合は、派遣サービスなどを利用するとよいでしょう。
僧侶の都合もあるため、なるべく早めに依頼するのが望ましいといえます。特にお盆などの繁忙期の場合は、希望の日程で法要を行なえない場合もあるので注意しましょう。
法要を依頼する際は、希望の日時や参列予定の人数などを伝えます。法要のあとに会食を行なう場合は、日程が決まり次第、会食の準備も進めましょう。自宅以外で会食を行なう場合は、会食する場所の予約が必要です。会食の場所が決まらない場合は、霊園・寺院に相談してみましょう。
永代供養の法要は、一般的な法要と同じような流れで進みます。僧侶の読経、参列者の焼香、僧侶による法話、というのが法要の基本的な流れです。決められた開始時間の少し前に集まり、僧侶の主導にしたがって供養を行ないます。法要がひと通り終わったら、僧侶にお礼の言葉を伝えましょう。
法要のあとは墓地に移動して、お墓参りを行なうのが一般的です。永代供養の場合、お墓にお供え物やお花などを置けない場合があるので、個別にお供えをしたい場合は、事前にその墓地の規則を確認しておきましょう。
法要とお墓参りを終えたら、会食会場に向かいます。施主が挨拶をしたあと、参列者や僧侶と会食をしながら故人を偲びます。
会食は必須ではないため、実施するかどうかは施主の判断によります。「参列者が少ないから」「負担をなるべく少なくしたいから」という理由で、会食をしないケースも少なくありません。
ただし前述したとおり、会食自体は家族・親族と交流する貴重な機会ともいえます。地域ごとに慣習も異なるため、家族や親族と相談したうえで、会食を行なうべきか決めるとよいでしょう。
永代供養の法要を行なう際には、以下の費用を用意しておきましょう。
ここからは、永代供養の法要に関するよくある疑問にお答えします。
永代供養の法要の場合も、服装のルールは一般的な法要と同じです。喪服を着用するのが基本ですが、喪服を用意できない場合は黒のスーツ、または黒のシンプルなワンピースを着用するとよいでしょう。
永代供養の場合でも、法要の際にはお布施の用意が必要です。ただし納骨法要のお布施に関しては、最初に支払う永代供養料の中にあらかじめ含まれている場合があります。この場合は、納骨法要の際に別途お布施を用意する必要はありません。
なお、一周忌、三回忌など節目の年忌でも法要が行なわれますが、年忌法要のお布施は永代供養に含まれない場合が大半です。
永代供養のお墓を契約する際には、永代供養料に何の費用が含まれているかをよく確認しておきましょう。特に法要を自分たちで手配したい場合、供養にかかる費用が気がかりな場合は、お布施の金額も含めて確認が必要です。
前述したとおり、永代供養の場合は法要を一切行なわなくても問題はありません。そもそも「お墓参りや法要に手間をかけられない」「お墓の管理・供養をすべて任せたい」という理由で、永代供養のお墓を契約する方が多いため、個別の法要を行なえなくても気にする必要はないでしょう。
個別の法要を行なう場合は、どのタイミングで法要を行なうのか、いつまで法要を実施するのかを、自分たちで決めなくてはなりません。四十九日や節目の年忌、月命日、お彼岸、お盆など、法要を行なえるタイミングは多くありますが、すべての法要を行なうとなると費用面の負担が大きくなります。
年忌法要については、命日から何年目まで行なうべきか悩まれる方もいらっしゃいます。法要をいつまで実施するかは、費用負担も含めて、家族や親族と相談しながら決めるとよいでしょう。
永代供養のお墓を契約した場合は、故人の供養やお墓の管理について霊園・寺院に一任できます。法要・法事を個別に行なう必要はありませんが、自分たちで行なってもかまいません。
永代供養の法要・法事を行なう場合は、必要な準備や当日の流れ、費用目安について事前に把握しておきましょう。家族や親族に相談して、法要・法事の日程を早めに決めておくことがポイントです。
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