大切な人や自分自身が眠ることになるお墓ですが、その探し方や購入までの手順についてよく知らないという方も多いのではないでしょうか。お墓探しをする必要性に迫られたとき、何から始めれば良いのか途方に暮れてしまう方も少なくありません。
本記事では、これからお墓探しを始める方に向けて、契約までのおおまかな手順を紹介します。お墓探しで後悔しないために、基本的なポイントをしっかりと押さえておきましょう。
お墓探しを行なう際には、事前に考えなければならないことがたくさんあります。コツを押さえて効率的な探し方をすることで、理想のお墓を見つけやすくなるでしょう。
ここではお墓探しの手順と注意点について、7ステップに分けて解説します。
お墓を建てて家族や親族で代々継承していくスタイル、皆でお参りをするスタイルは、古くから受け継がれてきた日本の風習です。しかし少子高齢化、核家族化が進む現代においては、従来のようなお墓の継承が難しくなってきました。
お墓を管理する人、費用を支払う人がいなければ、お墓の維持・管理ができません。誰がお墓の継承者となるのか、家族間で大きなトラブルになることもあります。
継承問題が心配なら、継承が不要な「永代供養墓」という選択肢がおすすめです。お墓探しを本格的に始める前に、お墓を家族代々受け継いでいくのか、継承の不要なお墓を選ぶのか、よく話し合っておきましょう。
霊園・墓地の候補を探す前に、お墓にかけられる予算をあらかじめ決めておきます。何にこだわって、どの部分を節約するのかは、その家族によってさまざまです。
なお一般墓の費用目安は、約100~350万円とされています。一般墓は墓石代の金額が大きいため、他のお墓と比べると高めの金額設定です。
費用をできるだけ抑えたい方は、納骨堂や樹木葬なども検討してみてください。納骨堂(位牌型)、樹木葬(合祀型)であれば、少ない金額からでも利用可能です。
納骨堂の費用(目安)
●位牌型:10万円~
●ロッカー型:20万円~
●仏壇型:(個人用)30万円~、(家族用)100万円~
●自動搬送型:50~100万円
樹木葬の費用(目安)
●合祀型:5~20万円
●集合型:15~60万円
●個別型:20~150万円
予算内に収まるように、複数の霊園・墓地を比較検討する必要があるでしょう。納骨堂と樹木葬の費用相場については、下記の記事を参考にしてください。
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樹木葬の費用相場とは?その内訳と金額を抑える5つのポイントを解説
お墓のイメージがある程度固まってきたら、インターネットで条件に合う霊園・墓地を探していきましょう。
お墓探しのサイト「心のお墓」では、希望する「場所」「目的」「特徴」を指定して検索できます。「ペットと一緒」「バリアフリー設計」「宗教・宗派自由」などの条件指定も可能です。気になる霊園・墓地を見つけたら、まずは資料請求してみましょう。
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各地のお墓の情報を調べたら、数ヵ所に絞って現地見学をしてみてください。Webサイトや資料からでも情報は得られますが、実際の雰囲気、管理状況、スタッフの対応、周辺環境など、写真や文字だけではわからない部分もあります。
また、可能であれば、近隣の霊園もまとめて見学してみてください。実際に現地を訪れることで、印象が大きく変わって即決できることも珍しくありません。
霊園・墓地ごとに、依頼できる石材店が決まっている場合があります。この仕組みを「指定石材店制度」と呼びます。
民間霊園や寺院墓地の場合は、石材店の指定があるケースがほとんどです。石材店を自分で選びたい方は、その点を理解したうえで霊園・墓地を決める必要があるでしょう。
石材店を選ぶときは、営業担当者の知識量、丁寧さをよく確認してください。石材について詳細を説明できるか、価格に関する質問に答えてくれるか、といった点も併せてチェックしたいポイントです。
墓石と一口にいっても、大きさや形、デザイン、文字、石材の種類によって費用も大きく変わります。予算と相談しながら、自分たちが納得できる墓石を選びましょう。
お墓のデザインには、和型墓石、洋型墓石、デザイン墓石などがあります。細やかな彫刻で個性的な墓石を建てることも可能です。
ただし、霊園・墓地ごとに「デザイン墓石はNG」といった決まり事があります。デザイン重視で墓石を選びたい方は、その点も含めて検討が必要です。
購入する墓石を決めたら、契約前に最終チェックを行ないます。墓石工事の詳細、完成予定の図面、費用の支払い方法、完成予定時期、アフターサービスなど、すべてを確認したうえで石材店と契約しましょう。
契約内容に気になるところがあれば、納得できるまで確認することが大切です。なお、墓石工事の完了後のチェックも、見落としがないよう丁寧に行なってください。