代表的なお墓の種類とは?特徴やメリット・デメリット、墓石の種類を紹介

代表的なお墓の種類とは?特徴やメリット・デメリット、墓石の種類を紹介


お墓の種類としては「一般墓」がよく知られていますが、近年は「樹木葬」「永代供養墓」「納骨堂」など、一般墓以外のお墓を選ぶ方も増えてきました。「お墓の費用負担を抑えたい」「お墓の継承者がいない」「自然に還る形で埋葬してほしい」など、各自の希望に合わせて最適なお墓を選びたいところです。

本記事では代表的な4つのお墓の特徴、運営母体別のお墓の種類、お墓の名称や墓石の種類について解説します。また、お墓を持つ以外の選択肢として、散骨や手元供養についても説明します。お墓の種類をまったく知らない方、自分たちに必要なお墓を知りたい方は、ぜひご一読ください。

■お墓の種類(1)一般墓

一般墓とは、先祖代々受け継ぐ伝統的な形式のお墓のことです。墓石の形は自由で、和型や洋型以外にも、個性を出せるデザイン墓石などがあります。

一般墓を建てる場所は、公営霊園、民営霊園、寺院墓地のなかから選択可能です。ただし、寺院墓地の場合は檀家になる必要があるため、条件をしっかりと確認しておきましょう。

一般墓を購入する際には、継承者を用意しなくてはならない点に注意が必要です。お墓の管理や供養を継続的に行なう必要があるため、継承者がいなくなった段階で墓じまいとなります。

家族や一族に管理・供養を続けてもらえるのか、今後についても考えたうえで、一般墓の購入を決める必要があるでしょう。

一般墓は墓石を建てる分、他のお墓よりも費用が高額になりがちです。墓石代以外にも、永代使用料や年間管理費の用意も必要なので、予算オーバーにならないように気を付けましょう。

一般墓がおすすめの方

  • 先祖代々でお墓を継ぎたい方
  • 伝統的な形式でお墓参りをしたい方
  • 墓石のデザインにこだわりたい方
  • 手厚い供養を希望する方

一般墓の一覧はこちら

■お墓の種類(2)樹木葬

樹木葬(樹林墓地)とは、樹木や花をシンボルとして植えるお墓のことです。墓石代が必要ないので、一般墓よりは費用を安く抑えられます。

樹木葬と聞くと、自然に還るイメージを持つ方が多いですが、すべての樹木葬に当てはまるわけではありません。他人の遺骨と一緒に埋葬する「合祀(ごうし)埋葬」、遺骨を骨壺や袋に入れて埋葬する「共同埋葬」、独立した区画に個別に埋葬する「個別埋葬」など、方法はさまざまです。

さらに、樹木葬には、庭園型、公園型、里山型の3種類があります。高級感や雰囲気の良さを重視した「庭園型」、霊園や共同墓地内にある「公園型」、自然の山に埋葬する「里山型」のなかから、希望する条件に合わせて選ぶ必要があるでしょう。なお、「最終的に自然に還りたい」という自然志向の方は、里山型の樹木葬が適しています。

樹木葬がおすすめの方

  • 死後は自然に還りたい方
  • 好きな樹木や花がある方
  • お墓の継承者がいない方
  • 費用を抑えたい方
  • 宗旨・宗派不問のお墓を探している方
樹木葬の一覧はこちら

関連記事:樹木葬の費用相場とは?その内訳と金額を抑える5つのポイントを解説

■お墓の種類(3)永代供養墓

永代供養墓はその名のとおり、霊園や寺院が永続的にお墓の管理・供養を行なうお墓のことです。

一般墓の場合は家族や一族が代々受け継いでいきますが、時代の流れによってお墓のあり方も変わりつつあります。近年、核家族化が進み、家族としてのつながりが希薄化することで、無縁墓となるお墓が増加傾向にあります。

「伝統的なお墓を守っていきたい」という気持ちの方もいる一方で、「お墓の継承者がいない」「家族に負担をかけたくない」と感じる方も少なくありません。お墓が無縁化するのを防ぐ方法として、管理・供養の負担がない「永代供養墓」を選ぶ方が増えてきました。

なかには、お墓を生前予約する方もいらっしゃいます。自分が入るお墓を自分で決められるため、自分の好きなデザインのお墓を建てることが可能です。

なお、永代供養墓の種類によって遺骨の安置方法(合祀・個別安置型・集合安置型など)が異なります。個別安置型であっても、一定期間を経たあとに合祀となるパターンがあるため、注意が必要です。合祀になると遺骨を個別に取り出せなくなるので、契約前に詳細をよく確認しておきましょう。

永代供養墓がおすすめの方

  • 家単位のお墓にこだわらない方
  • お墓の継承者がいない方
  • お墓の維持管理を一任したい方
  • 費用を抑えたい方
  • 宗旨・宗派不問のお墓を探している方
  • 生前にお墓を契約したい方
永代供養墓の一覧はこちら

関連記事:永代供養墓の費用相場と内訳を全解説!失敗しない選び方のポイントも紹介

■お墓の種類(4)納骨堂

納骨堂を利用するときは、建物内の納骨スペースに遺骨を安置します。納骨堂の管理者がまとめて管理・供養を行なうので、継承者がいない方でも安心です。他にも、交通アクセスが良い場所が多い、天候を気にすることなくお参りができる、価格が安いなど、数々のメリットがあります。

納骨堂を検討するなら、代表的な4つの種類について理解しておきましょう。位牌を専用の棚に並べる「位牌型」、仏壇を並べる「仏壇型」、コインロッカーの形をした「ロッカー型」、機械式の「自動搬送型」などがあります。骨壺の保管方法、スペースの広さ、費用などに違いがあるので、それぞれの特徴を比較したうえで選ぶのがおすすめです。

なお、新しいお墓が決まるまでの一時的な預かり場所として、納骨堂を利用することも可能です。

納骨堂がおすすめの方

  • お墓の継承者がいない方
  • 天候に関係なくお参りをしたい方
  • 駅近のお墓を探している方
  • 一時的な預かり場所として利用したい方
  • 引越しをする可能性がある方
  • 費用を抑えたい方

納骨堂の一覧はこちら
関連記事:納骨堂にかかる費用とは?種類別の費用相場、金額を安くする方法を解説

■運営母体別|お墓の種類


お墓の種類を運営母体で分けると、公営霊園、民営霊園、寺院墓地、みなし墓地(共同墓地)の4つに分類できます。ここでは、それぞれのお墓の特徴をチェックしていきましょう。

公営墓地の特徴

地方自治体が運営する墓地のことを、公営墓地といいます。ただし公営墓地のすべてを、各自治体が管理しているわけではありません。自治体から委託された指定管理業者が、墓地の管理を行なっているケースもあります。

公営墓地は管理費が比較的安いため、申し込みの際に抽選になることが多い傾向にあります。「その地域に住んでいる方限定」「生前購入不可」などの条件もあるため、利用のハードルはやや高めです。

民営霊園の特徴

利益追求が目的の民間企業が墓地の経営主体となることは、原則認められていません。そのため、宗教法人・公益法人から委託される形で、民間企業が運営を行ないます。

民営霊園は法要施設や売店、駐車場などの設備が充実しており、公園や庭園のような色とりどりの花に囲まれた霊園もあります。宗教・宗派、墓石のデザイン、居住場所などの制約が少なめで、多種多様な方を受け入れる施設が多いでしょう。ペットと一緒に入れるお墓や友人知人同士と入れるお墓など、特徴的なお墓が多数あります。

寺院墓地の特徴

寺院が運営する墓地のことを、寺院墓地といいます。寺院の敷地内、隣接する土地に墓地があるため、故人の供養を安心して任せられるでしょう。

寺院墓地の場合は、その寺院の檀家になるのが基本です。お墓を作る際には、入檀料を用意しておきましょう。自身の宗派と異なる場合には改宗が必要であるのかなど、細かい条件の確認も必須です。

寺院とのつながりができるため、葬儀や法要に関して気軽に相談できるほか、法要の際も手厚い供養を受けられます。

みなし墓地(共同墓地)の特徴

「墓地、埋葬等に関する法律」が施行される以前から建てられている墓地のことを、みなし墓地(共同墓地)と呼びます。例えば、村落の自治会が管理する墓地や私有地に昔からある墓地などが該当します。

みなし墓地は管理者不明であるケースも多いため、改葬が難しくなることも考えられます。法律上の問題はないですが、基本的にはその地域に住む方にのみ、限定的に販売されます。

次章以降では、お墓の運営母体別のメリット・デメリットを紹介します。

■公営墓地のメリット・デメリット


公営墓地のメリット・デメリットは、以下のとおりです。

◇公営墓地のメリット

  • 利用料金が比較的安い
    公営墓地は自治体が運営している関係上、民営霊園や寺院墓地と比べると、費用が安い傾向にあります。ただし、都市部や人気の地域では、費用が高い公営墓地もあります。
  • 経営面で安定感がある
    民間企業や寺院が運営している墓地の場合、経営が破綻して、せっかく購入した墓地を利用できなくなるケースがあります。一方、自治体が運営している墓地であれば経営破綻のリスクが低いため、安心して任せられるでしょう。
  • 指定石材店制度がない
    民営霊園や寺院墓地では石材店があらかじめ決められていて、墓石を自由に選べない場合があります。公営墓地には指定石材店制度がないため、自分で石材店を決めることが可能です。

◇公営墓地のデメリット

  • 設備が充実していない場合がある
    「休憩スペースやトイレなどの設備が古い」「駐車場がない」など、施設の充実度が低い公営墓地もあります。墓地ごとに条件は異なるため、設備面が気になる方は注意が必要です。
  • 応募しても利用できるとは限らない
    「設備が充実している」「交通アクセスが良い」など、条件の良い公営墓地であるほど、抽選になるケースが多いうえに、高倍率です。よって、応募しても利用できるとは限りません。場合によっては、数年にわたって応募をし続ける必要もあるでしょう。
  • 生前墓として申し込みできない場合が多い
    公営墓地の場合、基本的には遺骨がすでにある状態での申し込みが必要です。そのため、近隣に生前予約できる公営墓地がない場合は、民営霊園や寺院墓地も含めて検討しましょう。

関連記事:公営墓地とは?寺院・民営との違いや申し込み手順を紹介

■民営霊園のメリット・デメリット



民営霊園には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

◇民営霊園のメリット

  • 宗教や国籍などの制限が少ない
    民営霊園は、宗教や国籍、住所地、遺骨の有無など、申し込み条件の少ないところが多いです。
  • サービスの充実した霊園が多い
    民営霊園は、駅からの送迎バスの運行や車椅子の貸し出し、線香や仏花を購入できる売店があるなど、サービス面が充実している傾向にあります。
  • お墓のデザインの自由度が高い
    民営霊園は墓石デザインの自由度が比較的高く、希望に合わせて選択できます。そのため、公営墓地以外で洋型墓石やデザイン墓石などを検討されている方は、民営霊園をおすすめします。

◇民営霊園のデメリット

  • 石材店を自由に選べない
    ほとんどの民営霊園では、墓石工事を担当する石材店が決まっています。したがって、複数の石材店から見積もりをとって、比較検討することができません。
  • 費用が高い
    民間企業が運営している墓地であるため、永代使用料や管理費が高めに設定されています。お墓の種類や地域によっても費用は大きく変動するため、複数の候補を慎重に比較してください。
  • 倒産のリスクがある
    民間霊園には、少なからず倒産のリスクがあります。「運営企業が信頼できるか」「経営面で安定しているか」など、墓地を契約する前の確認が重要です。

■寺院墓地のメリット・デメリット


寺院墓地を利用するなら、以下のメリット・デメリットを理解しておきましょう。

◇寺院墓地のメリット

  • 法要の依頼を優先的に受けてもらえる
    その寺院の檀家になることで、お彼岸やお盆など、法要の依頼が集中する時期でも、優先して法要を行なってもらえます。
  • 手厚い供養をしてもらえる
    寺院の敷地内や隣接する土地に墓地があるため、僧侶による手厚い供養が期待できます。
  • 困ったときに相談しやすい
    檀家になることで、寺院との関係性が強くなります。したがって、葬儀や法要、お墓参りなど、気になる点があったときにも、気軽に相談がしやすくなるでしょう。

◇寺院墓地のデメリット

  • 入檀の必要がある
    寺院墓地を利用する際は、その寺院の檀家になるのが基本です。そのため行事への参加、お布施や寄付金などを求められる場合があります。
  • 宗旨・宗派の制限がある
    寺院墓地では、宗旨・宗派の制限があるケースが多いため、必ず入檀の条件を確認しておきましょう。また、宗旨・宗派を問わない場合でも、法要はその寺院の宗旨・宗派に合わせて行なわれる点にも注意が必要です。
  • お墓のデザインに制限が多い
    「墓石のサイズが決まっている」「洋型墓石やデザイン墓石を選択できない」など、寺院墓地は墓石を自由に選べない可能性があります。

関連記事:寺院墓地とは?お寺にお墓を建てる場合のトラブル例も紹介

■さまざまなお墓の名称


ここからは、数多くあるお墓の名称、それぞれの特徴を解説します。

家墓(継承墓、累代墓)

家墓(いえはか)とは、日本に古くからある先祖代々のお墓のことです。継承墓、累代墓(るいだいぼ)とも呼ばれます。

「○○家之墓」「○○家先祖代々之墓」などの文字が墓石に刻まれているのが特徴です。その家の誰かが継承者となり、お墓を代々管理していきます。近年は少子化や核家族化などの影響もあり、家墓の墓じまいをする方も増えています。

両家墓

複数の家のお墓を合わせて、1つにまとめたものを両家墓といいます。一人っ子の方同士が結婚するケースなど、それぞれの家のお墓を引き継げなくなった際に、両家墓を選択する場合があります。
両家墓にすることでお墓の継承者問題が解決するだけでなく、お墓参りや修繕をまとめて行なえる点がメリットです。

少子化にともない増えつつある両家墓ですが、継承者である夫婦が離婚してしまい、両家墓の扱いに悩むケースも見られます。家族や親族とよく話し合ってから決める必要があるでしょう。

合同墓(共同墓、合葬墓、合祀墓、集合墓)

合同墓とは、個別の墓石を建てず、ほかの契約者と同じ場所に埋葬するお墓です。すぐに合祀されるため、埋葬後の管理・メンテナンスなどの負担がありません。継承者がいない方、費用を安く抑えたい方に向いているお墓です。

関連記事:合葬墓(共同墓、合同墓、合祀墓)とは?費用目安やメリット・デメリットを解説

個人墓

個人墓とは、1人だけが埋葬される、個人専用のお墓のことです。独身の方や単独でお墓に入りたい方、生前に功績があった有名人などが個人墓を選択します。

なかには終活の一環として、生前に個人墓を用意する方もいらっしゃいます。お墓探しを生前に行なうことで、デザインにこだわった自分好みのお墓を購入可能です。

夫婦墓

夫婦2人で入るお墓のことを、夫婦墓といいます。墓石を建てる一般的なお墓以外に、樹木葬や納骨堂も選択可能です。

夫婦墓の場合、片方が亡くなった際は配偶者が、配偶者が亡くなった場合は子どもか死後事務執行者が納骨などの手続きを行ないます。子どもがいない方や子どもに継承の負担をかけたくない方、先祖代々のお墓に入りたくない方に向いています。

自宅墓

自宅墓とは、自宅内に設置する小さなお墓のことです。手元供養の一種であり、すべての遺骨を安置する方法と、分骨して一部を安置する方法の2種類があります。

「大切な方の遺骨を身近に置いておきたい」「お墓を建てる金銭的な余裕がない」「自宅でお墓参りをしたい」という方に向いています。

ただし自宅墓を管理できなくなった、もしくは管理者が亡くなった場合、遺骨の新たな埋葬先を誰かが手配しなくてはなりません。

■代表的な墓石の種類

ここでは、代表的な墓石の種類として、和型墓石、五輪塔、洋型墓石、デザイン墓石の4つを紹介します。

墓石の種類(1)和型墓石


日本で数多く建てられている、一般的な縦長の墓石です。土台となる芝台の上に、中台石、上台石、竿石を積み重ねることで、和の雰囲気のある伝統的なシルエットを作り出します。

墓石の種類(2)五輪塔


「五輪」がモチーフの墓石で、和型墓石の一種です。宝珠形(空輪)、半月形(風輪)、三角形(火輪)、円形(水輪)、四角形(地輪)の5つの石材が、縦方向に積まれています。

墓石の種類(3)洋型墓石

キリスト教系の霊園、ガーデニング霊園、芝生霊園などに多い墓石です。和型と比べると、背丈が低いものが多いでしょう。デザインの幅が広く、故人へのメッセージ、好きな文字や装飾を彫刻することが可能です。

ただし、和型墓石のある霊園・墓地では、洋型墓石を設置できない場合があります。

墓石の種類(4)デザイン墓石