終活という言葉を聞く機会が多くなり、自分の人生の終わりについて、具体的に考える方も増えてきています。お墓や葬儀、資産など、身の回りの整理について考えるべきことは多々ありますが、実際のところ何から始めれば良いのか、悩む方は少なくありません。
本記事では、終活で取り組むべき内容、お墓を決めるタイミングやお墓の準備、生前購入について解説します。記事の最後で、お墓を決める際のよくある疑問についてまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
終活を始める際には、具体的に何を準備すべきなのか、全体像を先に把握しておくと取り組みやすくなるでしょう。終活のおもな内容は、以下のとおりです。
終活を始める時期や年齢に、特に決まりはありません。自分が必要だと感じたなら、早めに始めてもかまいません。一般的には、子育てが落ち着いた後、定年退職後の60代で始める方が多いですが、万が一の事態に備えるため、20代で終活を始める方もいらっしゃいます。
終活は年齢に関係なく、自分の人生を見つめ直せる良い機会です。人生の終わりについて深掘りすることで、自分がどのように生きたいのか、人生が終わるまでに何に挑戦したいのか、じっくりと考えることができるでしょう。
お墓といえば、亡くなったのちに家族が検討するもの、または既存のお墓に入る形が一般的でした。しかし近年は終活の一環として、生前に自分のお墓を決めるケースが増えています。
お墓を決めるタイミングや年齢に、明確な決まりはありません。ただし、理想のお墓を見つけたいのであれば、体がよく動く時期に検討するほうがよいでしょう。墓地・霊園の現地見学をしたうえで、じっくりと比較検討することが重要です。
ただし、お墓の生前購入のタイミングが早すぎると、毎年の年間管理費の負担が大きくなってしまうため、その点は十分に注意しましょう。
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終活を進めるにあたって、お墓を生前に用意すべきなのか、多くの方が悩まれるポイントです。ここでは、お墓を生前に準備したほうが良い理由について3つ紹介します。
お墓は、祭祀財産(さいしざいさん)に分類されます。祭祀財産は、神仏や先祖の供養にかかわる財産のことで、お墓以外に仏壇や仏像、位牌、家系図などがこれに当てはまります。
祭祀財産は、相続税の課税対象にはなりません。そのため生前に現金でお墓を購入しておくと、購入に使った分だけ、相続税の課税対象となる財産を減らせます。遺産の総額が減るため、結果的に相続税の節税ができるというわけです。
お墓にかかる税金の種類や税金対策、生前購入の注意点について詳しく知りたい方は、以下の記事を併せてご覧ください。
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お墓を生前購入する大きなメリットは、自分が望むスタイルのお墓を選べる点です。亡くなったあとに家族がお墓を購入する場合、お墓の場所や供養方法について、本人の希望と異なる形になるおそれがあります。
近年は、明るく開放的な屋内霊園、自然のなかで眠れる樹木葬なども人気があります。特に屋内霊園に関しては、本人の希望を反映した自由なスタイルのところも多いですし、天候の影響を気にすることなくお参りできるのも良い点です。
屋内霊園の実際の雰囲気が気になる方は、以下のリンクから施設画像をチェックしてみてください。
家族が亡くなって悲しみに暮れるなか、お墓の準備をするのは大変なことです。利用するお墓が決まっていれば、いざというときでも、家族をどのお墓にすべきか悩ませることがなくなります。
また、お墓を事前に購入しておくことで、家族に金銭的な負担をかけずに済むでしょう。葬儀後にお金の話をしなくて済みますし、前述したように相続税の節税対策にもなります。
お墓が生前に用意されていると、お墓を決める際に起こりがちな親族間のトラブルも避けられます。終活の際にお墓を用意するのは、家族を安心させるという意味で大きなメリットになるでしょう。
終活にお墓を選ぶ一連の流れは、以下のとおりです。
①霊園・墓地の資料を取り寄せる
希望条件に合う霊園・墓地を調べて、気になるところがあれば資料請求を行ないます。霊園・墓地ごとに指定の石材店が決まっている場合があるため、依頼したい石材店がある場合は注意が必要です。
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②予算や継承者を決める
石材の種類やデザイン、付属品の有無など、墓石は価格差が大きいものです。お墓の予算や条件の優先順位について、先に決めておきましょう。また、継承者の有無によってお墓のスタイルが決まります。お墓を引き継げる方がいるかいないかの確認が必要です。
③墓地の見学・契約を行なう
実際に現地へ訪れて、施設の充実度を確認します。写真を撮ったりメモをしたりして、あとから見返せるようにしておきましょう。不明点・疑問点があれば、その場で質問して解消しておきます。
墓地のアクセスや立地環境は、お墓参りをする家族にとっても重要ですので、慎重な検討が必要です。数カ所現地見学を行ない、比較検討したうえで墓地を契約しましょう。
④墓石の打ち合わせ・発注を行なう
墓地の契約後は、石材店と相談をしながら墓石の種類やデザインなどを決定します。お墓の完成には、2~3ヵ月程度かかります。
ここからは、終活でお墓を決める際のよくあるQ&Aについて紹介します。
お墓を生前に決める場合は、家族や親族にも相談し、お墓の場所や契約内容について正確に伝えておきましょう。お墓は将来的に、家族がお参りをする場所になることが多いです。そのため、家族や親族に相談しないまま契約を進めてしまうと、のちにトラブルになるかもしれません。
また、生前に本人がお墓を契約したものの、その契約を周囲に知らせないまま亡くなってしまうケースもあります。契約したお墓の存在を知らず、遺族が別のお墓を用意してしまったり、合祀墓に納められたりする可能性があるため注意が必要です。
お墓を選ぶ際は、自分の入りたいお墓のイメージを考えたうえで、実際にどのような形にするか家族や親族と話し合います。お墓のスタイルや立地など希望条件について検討し、候補となる霊園・墓地を絞り込んでいきます。
気になる霊園・墓地を見つけたら資料請求を行ない、現地見学を行ないましょう。現地に足を運んでみると、思っていたよりも好印象に見えたり、インターネットで見ていた情報と異なる部分を見つけたりするかもしれません。
見学の際には、施設や周辺の雰囲気、整備状況、交通アクセス、駐車場の有無などを確認しましょう。また、質問をした際のスタッフの対応についてもチェックしておきたいところです。
現地見学で情報を得たら、納得できた霊園・墓地と契約します。お墓探しの手順についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
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終活でお墓を検討する際、まずはどのような種類のお墓があるのか、ひととおり把握しておきましょう。従来は墓石を建てる一般墓がよく選ばれていましたが、近年は永代供養墓、樹木葬、納骨堂なども登場しており、供養の形が多様化しています。
新しいスタイルのお墓に関しても、その種類について下調べが必要です。例えば納骨堂の場合、位牌型、ロッカー型、仏壇型、自動搬送型、墓石型など、さまざまな形式があります。お墓に関してどのような選択肢があるのか、それぞれの特徴を比較検討することで、自分に合ったお墓を見つけやすくなるでしょう。
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